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北欧インテリアの本 オススメ5撰

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様々なインテリアショップを訪問する中で、特に北欧のインテリアことが好きになりました。
その中で気になったり、実際に購入したりした名作家具には、家具デザイナーが住環境の向上や人間工学に基づいたデザイン性などを追求する中で、様々な思考を巡らせつつ、戦争や工業化による課題も乗り越えて生み出されてきたエピソードがあることを知りました。

そこでその歴史的背景について詳しく知りたいと思い、インテリアや建築などの専門誌を扱う様々な書店を巡り、その店に並べられている書籍を端から順に手に取り、気になった本を実際に購入して、数十冊以上読んできました。
その中で私が特にオススメする北欧インテリアの本を5つ紹介したいと思います。

これらの本を読めば、何となく気になっていた北欧インテリアが、生み出されるまでの秘話によって裏付けされ、もっと好きになれるはずです。
いずれの本も文字と写真がバランスよく構成されており、しっかりと文字を読みたい人にも、美しい写真を眺めて気軽に読みたい人にもオススメです。

インテリアや建築に関する本の場合、見開きで写真などを見るページがあるためか、それが行いやすい単行本(紙書籍)のみで販売されることが多い気がします。
一部は電子書籍でも購入できる本もありますが、その場合は見開きで見やすい画面が大きな端末などで読むことをオススメします。

1.流れがわかる! デンマーク家具のデザイン史

出版社:誠文堂新光社
著者:多田羅 景太
発売日:2019年10月13日
単行本または電子書籍

様々な名作家具や建築を生み出した北欧の国の一つであるデンマークの20世紀初頭からこれまでの歩みについて知ることができる1冊です。
デンマークモダン家具デザインの父であるコーア・クリントを初め、ボーエ・モーエンセン、ハンス・J・ウェグナー、アルネ・ヤコブセン、フィン・ユール、ポール・ケアホルム、ヴェルナー・パントンなど、20世紀にその名を馳せたどこかで聞いたことがあるであろう家具デザイナーや建築家の生涯や、生み出してきた名作家具について知ることができます。
またデザイナーと一緒に名作家具を製造・販売してきたメーカーや、現在活躍しているデンマーク人デザイナーのこれまでの歩みなどについても体系的に読んで知ることができます。

2.Yチェアの秘密

出版社:誠文堂新光社
著者:坂本 茂、西川 栄明
発売日:2016年7月15日
単行本または電子書籍

カール・ハンセン&サン社から販売されているハンス・J・ウェグナーが生み出した名作椅子であり、特に日本で人気が高いCH24(Yチェア)の構造上のこだわりや、人気になるまでの販促活動、ペーパーコードの編み方など、Yチェアに関する様々なことについて知ることができる1冊です。
「Yチェアがある=北欧家具を扱っている」と思われるほど北欧家具を代表するYチェアの魅力が著者によって熱く語られており、読者もそれに惹かれてよりYチェアのことが好きになるでしょう。
また人気になる中で、他の業者に作られてしまう模造品への対策として、事例が限られる立体商標権を取得し、製造の権利や品質、ハンス・J・ウェグナーとその遺族・メーカーの思いなどを守ってきたエピソードには、心が痛んだりすると同時に、消費者としてモノを購入する姿勢について学ばされることになるでしょう。

3.北欧の照明 デザイン&ライトスケープ

出版社:学芸出版社
著者:小泉 隆
発売日:2019年9月5日
単行本のみ

「近代照明の父」とも呼ばれるデンマーク人デザイナーであるポール・ヘニングセンを中心に、北欧を代表するデザイナーや建築家が生み出した照明について知ることができる1冊です。
照明のまぶしさを取り除きながら、必要な所には十分な光が届くようにしつつ、心地よい色の光を生み出すためにヘニングセンが生み出してきたランプシェードの変遷が詳細にまとめられています。
特にルイスポールセン社から販売されており、日本でも人気が高いヘニングセンのランプシェードであるPH5に対して用いられた対数螺旋という自然界にも形状ある構造に着目し、数学的なアプローチで光の反射角度を計算し尽くて光が直接目に入らないようにしつつ、美しさも伴うシェードの形状を生み出したというエピソードは、知らない人につい話してドヤりたくなるでしょう。

4.アルヴァ・アアルトのインテリア 建築と調和する家具・プロダクトのデザイン

出版社:学芸出版社
著者:小泉 隆
発売日:2020年11月1日
単行本のみ

「近代建築の巨匠」と呼ばれるフィンランド人の建築家であるアルヴァ・アアルトが生み出した家具や建築について知ることができる1冊です。
アルヴァ・アアルトが共同で創業したアルテック社(アート&テクノロジーが社名の由来)が掲げる「テクノロジーはアートによって洗練されたものになり、アートはテクノロジーによって機能的・実用的になる」という理念は企業のホームページに加え、この本でも知ることができますが、現在のIT社会の中でも通用するとても重要な思考であり、そのような考えに至った経緯をこの本では知ることができます。
またアルヴァ・アアルトは木材を使用した温かみのある家具や建築物を多く生み出しており、その写真が多く掲載されているため、そのような部屋づくりを目指している人は、この本で理想イメージを掴めるかもしれません。

5.日本のモダンインテリアはここから始まった ACTUS 日本の「家具」を「インテリア」に変えた会社

出版社:ダイヤモンド社
著者:株式会社アクタス
発売日:2011年2月17日
単行本のみ

日本に北欧インテリアを広めたと言っても過言ではないACTUSの創業からこれまでの歩みがわかる1冊です。
新しいことや困難なことに果敢に挑戦していくACTUSの社員の方々の様々なエピソードが語られており、ACTUSの店舗に訪問した時に感じられる魅力は、この情熱によって生み出されていたのだと思わされます。
今では日本でもメジャーになったインテリアショップのIKEAも、実はACTUSが日本への初進出に関わっているなど、他にも面白いエピソードを知ることができるはずです。
表紙はACTUSの象徴であるガルボチェアが描かれています。

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